赤てん(あかてん)
島根県赤てん(あかてん)
分類(大)
水産
分類(小)
練り物
主な使用食材
スケトウダラ、赤唐辛子、パン粉
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出典:農林水産省「にっぽん伝統食図鑑」
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主な伝承地域
浜田市
食品概要(特徴・種類)
山陰屈指の漁獲量を誇る浜田港は古くから様々な魚種が水揚げされ、鮮魚はもちろん、干物やねり物などの加工品作りが盛んな地域である。そうした浜田市のソウルフードとして老若男女問わず長年愛され続けているご当地グルメが、外はカリッと香ばしい衣に包まれ、中は魚のすり身の旨みが凝縮された赤てんである。
その名の通り、切ると赤い断面が現れ、中に辛子を混ぜ込んでピリ辛味に仕上げた独特のねり物。周りにはパン粉を塗して揚げてあるのでサクサクとした食感が食欲をそそる。
歴史・文化、関連行事
戦後、まだ食糧難だった時代に、地元のかまぼこ店が浜田の豊富な魚を使い、ハムカツの代用品として考案したのが始まりと言われ、以来、浜田市では地元の味として広く食されてきた。ただ、残念ながらその歴史の詳細は分かっていない。
1980年代、テレビで紹介されたことがきっかけで全国に認知されるようになり、今では東京の飲食店でも見かけるようになった。2015年には、日本ギフト大賞で島根県賞を受賞した。
製造方法
石臼を使ってすけとうだらのすり身に唐辛子を混ぜ込みながら丁寧に練り込み、ハムカツのように長方形に成形し、パン粉を塗して揚げる。現在、浜田市内では3店の蒲鉾店が製造しているが、石臼ですり身を練り込む以外の製法やレシピは各店独自で、それぞれのおいしさを作り上げている。
保護・継承の取り組み
浜田市のソウルフードとして広く市民に食されており、一般家庭での日常の食卓はもちろん、地元の小中学校の給食のメニュー、飲食店や居酒屋での定番メニューとして広く食されている。全国区となった現在は、東京でもメニューとして扱う飲食店が増えたり、百貨店やアンテナショップで販売されたりする機会が増えている。
また、島根では赤てんとコラボしたパンが開発されたり、食品メーカーが赤てん味のご当地ポテトチップスを開発したりするなど、新しい取り組みが進められている。
主な食べ方
軽く炙って醤油やマヨネーズを付けて食べるのが好まれる。サクサクの衣、モチモチとした食感、魚のすり身の旨味、練り込んだ唐辛子のピリッとした刺激が癖になる。地元では食卓のおかずはもちろん、弁当のおかずや酒の肴として子供から大人まで広く愛されている。