赤酒(あかざけ)
発酵食品
熊本県赤酒(あかざけ)
分類(大)
農産
分類(小)
醤油、味噌、その他調味料
主な使用食材
米、麹、木灰
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主な伝承地域
熊本全域
食品概要(特徴・種類)
赤酒は、熊本の料理に欠かせない料理酒として使われる発酵食品である。米からつくられていて清酒とほぼ同様の製法であるが、製造途中に木灰を入れるのが特徴。木灰を入れることでアルカリ化し保存性が向上する。「灰持酒(あくもちざけ)」とも呼ばれる。発酵で生まれるアミノ酸などにより、うまみコク、すっきりとした甘みがあり、風味や照りつやを加えたり、素材を柔らかく仕上げたり、魚の臭みを抑える働きがあると言われており、使用方法はみりんと同様である。行事やお正月においてはお神酒やおとそとして用いられている。
歴史・文化、関連行事
古くは飲用として親しまれており、奈良時代以前はお神酒としてつくられ、平安時代に編纂された古代法典である『延喜式(えんぎしき)』にも、その製造法が記載されていた。安土桃山時代には熊本県の庶民の酒となり、加藤清正が豊臣家に熊本の名産品として献上したことでも知られる。熊本藩では、細川氏が赤酒を御国酒として制定し、これ以外の酒の流入を規制した。それにより熊本では赤酒が特産として後世に残ることになった。醸造中にアルカリ条件下で糖分とアミノ酸が反応し、自然に赤色を帯びてくることから「赤酒」と呼ばれるようになったと言われる。
明治時代になり、他県から製法の改良により品質が向上した清酒が流入してくると、酒の需要は清酒に傾き、旧来型の仕込みでつくられた粘重な酒である赤酒の需要は大きく後退した。昭和初期まで赤酒は熊本県でつくられていたが、第二次大戦中に製造が禁じられ、赤酒は一時、完全に市場からその姿を消してしまった。戦後再生産の要望が高まり、昭和25年から製造が再開され現在に至る。
製造方法
米を蒸して麹(こうじ)、水、酵母を加え発酵させた後、木灰を加えてアルカリ化させる。木灰は圧搾の時に取り除かれる。
赤酒の仕込みは9~10月と12~3月に行われる。
保護・継承の取り組み
地元の酒造メーカーで現在も製造、販売されている。
主な食べ方
料理酒として、魚の煮つけ、煮物、すき焼きの割下、照り焼きなどさまざまな料理に使われる。正月のおとそや、結婚式の三三九度の杯、祭りや神事の際のお神酒として用いられる。
アレンジレシピ:大学いも(4人分)
材料
さつまいも
1~2本(約500g)
砂糖
大さじ5
赤酒(料理用)
大さじ5
こいくち醤油
大さじ2
ごま白、黒(お好みで)
小さじ1
サラダ油
作り方
さつまいもは皮をむいて乱切りにし、水にさらしたら水気をきってザルに広げる。
1を天日で半日ほど干す。または電子レンジで約3分チンして水分を飛ばす。
天ぷら鍋にたっぷりの油をいれ、170℃に熱したらさつまいもを揚げる。
外側がきつね色になり、クシが通るまで揚がったら油をきっておく。
バットにサラダ油をぬっておく。
鍋に砂糖、赤酒、醤油をあわせて煮詰め、あめ状になったら4を手早くからめ、5のバットに広げ、熱いうちにごまをふりかける。
提供元:瑞鷹株式会社
https://www.akazake.com/recipe/1788.html