灰持酒(あくもちざけ)
発酵食品
鹿児島県灰持酒(あくもちざけ)
分類(大)
農産
分類(小)
醤油、味噌、その他調味料
主な使用食材
米、米麹、水、木灰
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主な伝承地域
県内全域
食品概要(特徴・種類)
灰持酒(あくもちざけ)は、米を主成分とし、鹿児島県で伝統的に生産されている地酒である。独特の製法により、みりんに似た濃厚な甘さを有している。また、食品としての機能性や保存性を兼ね備え、火を通さずに製造されるため酵素やアミノ酸が豊富に含まれている。
元々は祝い事の際に用いられるお酒として位置づけられ、みりんや料理酒の代用として使われている。鹿児島県の郷土料理である「酒ずし」や「さつま揚げ」を作る際に欠かせない。
歴史・文化、関連行事
灰持酒の製造は1700年代に始まったとされている。戦後一時は製造が途絶えたが、製造事業者により食文化が復活した。
灰持酒は薩摩地酒とも呼ばれ、郷土料理の味付けに使われることが多い。様々な料理の材料として、親しまれ続けてきた。お正月のお屠蘇などの祝い事にも用いられ、地域の文化に深く根ざしている。
製造方法
灰持酒の製造方法は、一般的な日本酒と同様に、米と米麹を主成分とし、これらに水と酵母を加えて発酵させる。この過程で米が分解され糖になり、その糖がさらにアルコールに分解される。発酵の終盤に火入れ(加熱)をせず、木灰を水に溶かし、その上澄みである灰汁を加えることが灰持酒の製造方法の特徴である。
保護・継承の取り組み
鹿児島県では、伝統的な製造方法かつ県産原材料の良さを活かした特色ある食品について、製造方法や使用原料等の基準を定め、これに適合するものを「ふるさと認証食品」として認証しており、令和5年3月末現在、「地酒(灰持酒)」として、3食品が認証されている。
鹿児島県では、保護と継承の取り組みが続けられている。
主な食べ方
煮物における調味料として用いられる。タレやつゆなどの材料としても広く使われている。
前述の「酒ずし」や「さつま揚げ」以外にも、「とんこつ」の原材料として用いられることが多い。