阿蘇高菜漬け(あそたかなづけ)
発酵食品
熊本県阿蘇高菜漬け(あそたかなづけ)
分類(大)
農産
分類(小)
漬物
主な使用食材
高菜、塩、唐辛子
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主な伝承地域
阿蘇地域
阿蘇高菜を塩と唐辛子で漬けたもの。他の地域の高菜が葉も含めて全部を漬物に使うのに対して、阿蘇高菜は3月中旬~下旬にかけてのわずかな期間に“とう立ち”した、細く柔らかい茎の部分を中心に使う。
阿蘇高菜には新漬けと古漬けがあり、新漬けは3月中旬頃の収穫期に浅漬けにしたものでフレッシュさ が特徴。収穫や漬物加工の様子、店先に並ぶ様子は春の訪れを告げる風物詩である。古漬けは、塩分を少し多めにし、半年間乳酸発酵させた酸味のあるもので、秋に出回る。
歴史・文化、関連行事
阿蘇高菜はアブラナ科カラシナの一種で中央アジアが原産と言われ、香辛料の原料として広まり、その後日本に持ち込まれたと言われている。
寒暖の差が大きい高冷地ならではの気候や、火山灰土壌など、阿蘇特有の風土で育まれた阿蘇高菜は、茎が伸び、葉は辛みが強くなる。阿蘇地域でのみ栽培が続けられている。
収穫時期は春で、手作業で機械を使わず茎の柔らかい部分を1本ずつ手で折りながら収穫する「高菜折り」という伝統手法で収穫される。
アブラナ科には阿蘇高菜以外にも、広島菜、野沢菜、ザーサイなど漬物にされる品種が数多くあり、また、他地域にも高菜は生産されているが、阿蘇高菜とは全く別の品種である。
製造方法
採れたての阿蘇高菜を多めの塩で塩漬けにする。 一段漬けたら、うこん粉や唐辛子などと 、塩をさらにふり、交互に漬け込む。落としぶたと重しを乗せ、落としぶたの上に汁があがってきたら2~3日ごとに丁寧に拭き取る。一週間漬け込んだら汁を捨てる。古漬けの場合は、塩の分量を多くして、6か月~1年程度漬け込む。
保護・継承の取り組み
阿蘇市の内牧地区では毎年3月下旬、参加者が阿蘇高菜を収穫し漬物加工の体験ができる「阿蘇たかなまつり」が行われている。また、県内全域の学校において高菜飯が提供され、学校給食の定番メニューとなっている。
阿蘇たかな漬協同組合は『阿蘇たかな漬』を、平成19年に特許庁の地域団体商標登録(地域ブランド)として登録を受けている。
主な食べ方
新漬けはそのまま刻んで新鮮な香りと辛みを楽しむ。古漬けは油で炒めたり高菜飯にするなど、料理としても使われる。
アレンジレシピ:高菜飯(5人分)
材料
ごはん
茶碗5杯
あそ高菜漬け
100g
卵
1個
ごま(いりごま)
少々
サラダ油
大さじ2
濃口しょう油
大さじ1
塩・こしょう
適宜
作り方
高菜漬けは洗って水けを絞る。小さく切り、葉の部分は何度も細かく切る。
フライパンにサラダ油大さじ1杯を熱し、泡だて器を使って炒り卵を作り、皿に取り出しておく。
フライパンにサラダ油大さじ1杯を熱し、1を炒めて濃口しょう油で味付けをする。
3の中にごはんを入れて混ぜ合わせ、炒り卵を加える。
一度味を見てから、塩・こしょうで味を調える。
丸く形を整えて皿に盛り、上からいりごまをかける。
提供元:くまもとのふるさとの食レシピ集【下巻】