だし巻き(だしまき)
京都府だし巻き(だしまき)
分類(大)
畜産
分類(小)
畜産加工品
主な使用食材
卵、出汁
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出典:農林水産省「にっぽん伝統食図鑑」
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主な伝承地域
京都市内
食品概要(特徴・種類)
だし巻きは、行事ではもちろん、日常に食す料理には欠かせない一品で、地域の人々に親しまれている。出汁と卵で引き出す深い滋味が特徴である。
関東では甘辛く焼き色をつけるのが一般的だが、関西、特に京都のだし巻きは、だし味で、卵の色そのままに仕上げる。また、京巻きと呼ばれる手法で巻かれているのも特徴だ。
歴史・文化、関連行事
だし巻きの歴史は、京都市内の長い歴史を持つ専門店によって守り続けられている。京の台所・錦市場は、現在は観光客が大勢訪れているが、日々の食材の買い出しをする馴染みの場所であった。
錦市場や京都市内の専門店において、だし巻きは各店が味を競い続けてきた。製造方法においては、手前から奥へと巻くことを、「京巻き」と呼び、一方、奥から手前に巻くものは「大阪巻き」と呼ばれるようになった。
製造方法
卵をボウルに割り入れ、かき混ぜる。だし、醤油、水溶き片栗粉などを合わせて軽く混ぜる。卵焼き器に油を引き、卵液を少しずつ加えながら、表面に気泡ができはじめるタイミングで、手前から奥へ巻いていく。この際、フライパン面に油を都度引き、卵を折りたたみながら巻いていく。強火の遠火で焼いていく。この工程を数回繰り返し、だし巻きを完成させる。
京都のだし巻きは、出汁や調味料の配合に各店、各家庭でこだわりがあり、その差が味わいの特徴を生む。
保護・継承の取り組み
京都市内には、だし巻きの専門店が数多く存在し、創業百年以上の老舗も多い。これらの店舗では、伝統的な製法を守り続け、新しい世代に技術を伝承している。
おだしのテーマパーク的施設も登場し、京都のおだしの魅力や歴史、文化を伝える活動が行われている。ここでは、おだしの種類ごとに異なる味わいのだし巻きを楽しむことができる。
主な食べ方
おばんざいやお弁当の一品として定番である。うなぎ、はも、九条ねぎなどを巻き込んだバリエーションがあり、季節ごとの味わいが存在する。だし巻きをサンドイッチにして食すこともなじみ深い食べ方である。