ふくれ菓子(ふくれがし)
鹿児島県ふくれ菓子(ふくれがし)
分類(大)
その他
分類(小)
菓子類
主な使用食材
小麦粉、黒糖、重曹、食酢
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主な伝承地域
県内全域
食品概要(特徴・種類)
ふくれ菓子は、小麦粉、重曹、黒糖などを混ぜて蒸しあげた郷土菓子。ふっくらもっちりとした食感と黒糖の素朴な味わいで、鹿児島県民にとって大変身近なおやつであり、1年を通して食されている。
歴史・文化、関連行事
鹿児島では古くから黒糖の製造が盛んであった。江戸時代である1600年代初期に中国から作り方が伝播し、奄美大島で製造されるようになったのが始まりと言われる。
奄美群島は、16世紀までは琉球王国統治下にあったとされ、江戸時代になり薩摩藩の支配下に置かれた。当時黒糖は、薬種として非常に高価な食材であったため、薩摩藩は年貢を米ではなく黒糖で納めさせ、藩の専売品として独占することで大きな収益を得た。そのことから鹿児島では黒糖の製造が盛んになり、黒糖を使った料理や菓子が多く作られるようになった。ふくれ菓子もその一つである。
ふくれ菓子は、重曹(重炭酸ソーダ)を使って生地がふくらむため、その名前がついた。「ソーダ菓子」「ふくらかん」「ふくれかん」とも呼ばれる。地域や家庭により作り方に違いがあり、甘みが足りないと「琉球が遠い(砂糖の量が少ない)」と言われた。
食料品店、道の駅、土産店などで販売され、広く親しまれている。近年はふくれ菓子の専門店ができるなど、改めて郷土菓子として注目されるようになってきている。
製造方法
卵・黒糖・酢・水を合わせておき、これに小麦粉と重曹を合わせふるったものを加え、ダマがなくなるように混ぜる。布をしいたザルに流し入れ、蒸気の上がった蒸し器で強火で蒸す。
生地によもぎを混ぜることもある。サネン(月桃)の葉を敷いて一緒に蒸すことで、葉の香りを楽しむ地域もある。
保護・継承の取り組み
鹿児島県は、平成28年に本県を代表する郷土料理等を「かごしまの味」として制定、ふくれ菓子を含んだ28品(鹿児島県全域18品、奄美地域10品)を紹介している。
主な食べ方
お茶請けやおやつとしてそのまま食される。