はまなみそ
発酵食品
福井県はまなみそ
分類(大)
農産
分類(小)
その他農産加工品
主な使用食材
米麹、豆麹、塩漬なす、醤油
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主な伝承地域
嶺北地方
食品概要(特徴・種類)
「はまなみそ」は、夏に収穫し塩漬けしておいたなすを使った、なめ味噌またはおかず味噌の一種。甘酒に豆麹(蒸し煮した大豆に麹菌を培養したもの)を混ぜ、さらに醤油と、塩漬けなす、しその実、しょうがなどを混ぜ合わせたもので、冬限定の伝統食である。砂糖で甘めに味を調えたり、材料や手順が違ったりと家庭によってさまざまである。
旬は10月上旬から2月下旬。大豆が主原料であるため、貴重な冬のたんぱく源として保存され、寒い時期にも食される。温かいご飯と一緒に食べるのが一般的で、酒の肴(さかな)やだいこんやきゅうりなどともよく合う。
同種のものとして、和歌山県、愛知県、静岡県、千葉県等に伝わる金山寺味噌が知られる。
歴史・文化、関連行事
名前の由来は諸説あるが、有力なものは江戸時代に徳川家康が好んだとされる「浜なっとう」が元祖だとする説である。浜なっとうは、蒸した大豆に麹菌を付け、塩水に浸して長期熟成させたのち、天日干ししたものである。家康から越前国を与えられた二男、結城秀康が関ケ原合戦後にこの浜なっとうを持ち込み、福井県の風土に合った越冬食へ変化したと言われている。以前はお正月のあいさつ回りである“お念頭”の時に、自家製の「はまなみそ」を振る舞ったとされる。
製造方法
米麹と湯で甘酒をつくる。塩漬けして保存しておいたなすを、水に浸けて塩気が残る程度に塩出しし、熱湯をかけて臭みを抜き、水気をしぼり一口大に切っておく。冷ました甘酒と豆麹を混ぜ、さらに醤油、なす、しその実、しょうがのみじん切り、白ごま、唐辛子を混ぜ合わせる。容器に入れて軽く重しをし、1日1回混ぜ合わせ、20日程度置いて完成。
保護・継承の取り組み
福井県の名産品として知名度があり、醤油屋や味噌屋、土産物店でいろいろな種類の「はまなみそ」が手に入る。味比べや、「はまなみそ」を使った料理を味わう会なども開催されている。
主な食べ方
ご飯のおかずや酒の肴として食べられるほか、味噌と同様に調味料としてさまざまな料理に用いることで、料理のうま味を演出する効果がある。
アレンジレシピ:はまなみそでエビチリ(4人前)
材料
えび
20匹
片栗粉
大さじ2
パプリカ
2個
玉ねぎ
1/4個
しょうが
1かけ
ねぎ
5cm
炒め用油
大さじ2
調味料 すりおろしにんにく:小さじ1/2、はまなみそ:50g、水:100cc、オイスターソース:小さじ1/2、醤油:小さじ2/3
作り方
エビは塩水で洗ってから背わたを取って、水気をふいて片栗粉をまぶしておく。パプリカ、玉ねぎは一口大に切り、さっと炒めて取り出しておく。ねぎとしょうがはみじん切りにしておく。
フライパンに炒め用油を入れ、1のしょうがを炒め、香りが出たらエビを両面炒める。色づいたら皿にとっておく。火が通り過ぎないように。
フライパンに混ぜ合わせた調味料を入れ火にかける。煮たったら2のエビ、1の野菜を入れる。とろみがついたら完成。※お好みでラー油、山椒、一味を入れてもよい。