はるさめ
奈良県はるさめ
分類(大)
農産
分類(小)
その他農産加工品
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主な伝承地域
桜井市、御所市
食品概要(特徴・種類)
はるさめは、じゃがいもや、さつまいものでんぷんなどを原料に、冷凍加工、乾燥して製造される麺状の製品である。ゆでるなど火を加えると、透き通った細い糸のようになり、春の雨を思わせるためその名がついたという説が存在する。
はるさめの製造業者は日本国内において数社しか存在しない。そのうちの3軒が奈良県の桜井市と御所市に所在する。その製法は天日干し等の伝統をそのまま、今に継承したものである。天日乾燥の風景は風物詩とも言える。
歴史・文化、関連行事
はるさめは、中国の緑豆を原料とした緑豆でんぷんからつくられていた麺が原形とされている。日本には鎌倉時代にその食文化が伝わり、精進料理に用いられたという逸話が残る。
日本におけるはるさめ製造は昭和初期に始まっている。中国から技術者を招いて本格的な製造が始まったようである。気候条件の違いにより、原料は緑豆でんぷんを用いず、さつまいもやじゃがいものでんぷんを原料として、その製造方法が生み出された。手延べそうめんをつくっていた製造者が閑職期の副業として製造していたとされる。
製造方法
でんぷんを熱湯でかくはんし、団子状に練りあげたものを型に入れる。型の小さな穴から材料を押し出して、 ゆで、冷却、凍結し、解凍した後に十分に乾燥させる。一度凍らせることで、麺の中に空洞が出来上がるため、調理時に味が染み込みやすくなるとされる。
時間をかけ、じっくりとつくられたはるさめは、曲げても折れないコシの強さをもつ。
保護・継承の取り組み
各製造業者は、健康志向な消費者に対して、食物繊維が豊富な点を訴求することで、喫食の機会を増やすことを画策している他、料理に合わせたはるさめの開発なども行っている。例えば、煮込み料理向けに、煮汁をたっぷりと吸い込む太いはるさめ等である。
主な食べ方
和食では煮物、鍋料理、炒め料理、和え物などに使われる。中華料理、韓国料理においても使用される。
アレンジレシピ:豚肉のはるさめ炒め(4人分)
材料
豚バラ肉
200g
チンゲン菜
100g
にんじん
40g
たまねぎ
80g
はるさめ
80g
ごま油
適量
おろしにんにく
少々
酒
大さじ3
しょうゆ
大さじ2
オイスターソース
大さじ2
作り方
はるさめを茹で、冷水でさっと洗い水気をきっておく。
豚バラ肉を3cm幅に切る。チンゲン菜は5cm程の長さに、にんじんは5cm程の細切り、たまねぎは5mm幅の薄切りにする。
酒、しょうゆ、オイスターソースを混ぜ合わせておく。
フライパンにごま油を入れ、おろしにんにくを炒める。
豚肉を炒め色が変わってきたら、チンゲン菜の茎の部分、にんじん、たまねぎを加えて炒める。はるさめと調味料を入れてさっと炒めたら、最後にチンゲン菜の葉を加えて炒め、盛り付ける。