常陸秋そば(ひたちあきそば)
茨城県常陸秋そば(ひたちあきそば)
分類(大)
農産
分類(小)
穀類
主な使用食材
そば
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主な伝承地域
県北・県西地域
食品概要(特徴・種類)
常陸秋そばは、1985年には県の奨励品種として採用された、茨城のブランド品種のそばである。茨城県内では常陸秋そばの栽培が推奨されている。芳醇な香りとほんのりとした甘味が特徴で、玄そばの最高峰との呼び声も高い。
歴史・文化、関連行事
常陸秋そばは、常陸太田市の香りや風味、甘味に優れていた在来種から、味が締まり、たんぱく質やでんぷんを多く含んだ良質の物の選別を繰り返して品種改良を行い、収穫量を増やすとともに粒形を揃えて製粉の効率を高めた品種である。1985年に県の奨励品種に採用され、県内各地で作付けされている。現在では県西地域も県内有数の生産地となっている。誕生の地である常陸太田市には、昼夜の寒暖差が大きい気候と傾斜地に拓いた水はけのよい畑があり、江戸時代からそばの産地として知られていた。
常陸秋そばのそば粉を使って自宅でそばを打つこともあるが、乾麺や生麺も販売されており気軽に楽しむことができる。
製造方法
常陸秋そばは8月中旬に種蒔きを行い、9月に白い可憐な花を咲かせた後、10月下旬には収穫を行う。刈り取ってから1週間ほど乾燥させた後、脱穀し製粉してそば粉となる。
そば粉に水を少しずつ加えながら、滑らかな球状になるまでこねる。麺打ち板に乗せ、麺棒で均一の厚さに伸ばす。折り重ねるようにたたみ、好みの太さで切る。沸騰したお湯で茹でて、けんちん汁やきのこ汁などで食す。
保護・継承の取り組み
そばは品種の交雑が起こりやすいため、常陸秋そばの優れた品種特性を維持するため、他の品種が混ざらないように厳密な種子管理が行われている。さらに、県内では他の品種を栽培しないよう働きかけられている。
茨城県内の各地では毎年秋にそば祭りが開催されている。そば打ち体験ができる施設も多い。また、東京都内にある茨城県のアンテナショップ「IBARAKIsence」でも常陸秋そばを提供し、普及に努めている。
公益社団法人茨城県農林振興公社では常陸秋そばを使用しているお店の一覧や、そばの栽培方法やそば粉の作り方、そば粉を使ったレシピなどを公開している。
主な食べ方
県北地域では、そばはもともと冬場の主食であった。主な食べ方が、「つけけんちんそば」と「けんちんそば」である。ねぎ、だいこん、ごぼう、こんにゃく、にんじん、しめじ、いもがらなどの野菜を炒め、かつおと昆布の出汁で煮て、醤油とみりんで味付けをしたけんちん汁に、そばをつけながら食べるのが「つけけんちんそば」、けんちん汁にそばが入っているのが「けんちんそば」と呼ばれる。季節の野菜の滋味と香り高いそばが一緒に味わえて、お腹も心も温かく満たされる郷土料理として日常的に食されており、この味を求めて茨城を訪れる観光客も多い。
アレンジレシピ:常陸秋そば
材料
常陸秋そば
100g
水
50ml
めんつゆ (2倍濃縮)
50ml
小ねぎ (小口切り)
適量
わさび
小さじ1/4
きざみのり
適量
作り方
鍋にお湯を沸かしそばを入れパッケージ通りにゆでて湯切りをし、流水で冷やし水気を切る。
ボウルにつけ汁の材料を入れ、混ぜ合わせます。
器に1のそばを盛り付け、2と薬味を添える。