干しいちじく(ほしいちじく)
島根県干しいちじく(ほしいちじく)
分類(大)
農産
分類(小)
その他農産加工品
主な使用食材
いちじく
※ダウンロード可能な画像を使用する場合は「リンクについて・著作権」をご一読の上、
出典を農林水産省「にっぽん伝統食図鑑」と明記し、ご利用ください。
なお、画像提供元の記載がある場合は画像提供元も併せてご記載ください。
画像提供元の記載例
【画像提供元の記載がない場合の記載例】
出典:農林水産省「にっぽん伝統食図鑑」
【画像提供元の記載がある場合の記載例】
出典:農林水産省「にっぽん伝統食図鑑」
画像提供元:〇〇〇
主な伝承地域
出雲市多伎町
食品概要(特徴・種類)
日本海に面した出雲市多伎町では、糖度が高く希少な蓬莱柿(ほうらいし)という品種のいちじく栽培が盛んで、多岐いちじくとしてブランド化している。粘性な土壌、日本海からの潮風、山おろしといった気候風土が栽培に適しており、収穫は8月上旬~10月頃まで最盛期を迎える。干しいちじくは、多岐いちじくを食感が残るように姿煮にした後、半生のセミドライに加工したものである。※以下、受賞歴に関する記述を削除
歴史・文化、関連行事
気候風土がいちじくの栽培に適していた出雲地方では、戦前までどこの家の庭先にも1、2本のいちじくの木が植えられており、町民にとっては身近な果実だった。この庭先いちじくはいつしか行商や近所の青果店に卸されるようになり、味の良さで評判となった。その人気を受けて、1970年代から栽培が本格化し、次第に多岐いちじくの名は全国で知られるようになっていった。当初は生食がメインだったが、加工品の開発が進んだことで消費の拡大が進み、2003年には「しまねブランド商品」に認定され、以降は認知が広がると同時に、生産、出荷共に拡大していった。
製造方法
元々いちじくは追熟しない果物であるため市場に出回る頃には完熟していて、日持ちがしないというデメリットがある。そのため、加工技術の進歩に併せて、ジャム、ゼリー、ドレッシングなど、様々な加工品が開発されてきた。中でも干しいちじくは一般的なドライフルーツのように極限まで水分を乾燥させた状態ではなく、一度姿煮にし、それを半乾燥にとどめることで甘みが増し、ねっとりとした独特の食感を生み出しており、人気を集めている。
保護・継承の取り組み
出雲市では多岐いちじくを全国ブランドとして確立するためのPRや体験、交流活動を進めている。また、商品は隣接の道の駅多伎でも販売されており、生産者組織が主体となって販売活動及び保護・継承に取り組んでいる。
主な食べ方
そのまま食べるだけでなく、色々な食材や調理方法に合わせて多様な楽しみ方ができる。
煎茶、コーヒー、ワイン、チーズとの相性もよく、少し加熱すると甘味が増す。ヨーグルトやサラダに混ぜたり、パンやケーキの素材に使うなどアイデア次第で様々な料理に進化させることができる。