茨城の醤油(いばらきのしょうゆ)
発酵食品
茨城県茨城の醤油(いばらきのしょうゆ)
分類(大)
農産
分類(小)
醤油、味噌、その他調味料
主な使用食材
大豆
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出典:農林水産省「にっぽん伝統食図鑑」
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主な伝承地域
県内全域
食品概要(特徴・種類)
昔から大豆や小麦が多く生産されてきた茨城は、県内各地に醤油の蔵元が存在し、木樽での伝統的な仕込みや二度仕込み(再仕込み)製法などを用い、それぞれの味を守り続けている。
歴史・文化、関連行事
醤油が「おひたち」「むらさき」とも呼ばれるのは、諸説あるものの、茨城が原料となる大豆や小麦の生産が盛んな地であり、この地で作られる醤油の味が良かったことから「常陸=茨城県」「紫峰=筑波山」に由来するとされる。利根川水系を利用した水運で江戸と結ばれていた土浦市は、かつては千葉県の野田市、銚子市と並び関東三大名醸造地と呼ばれていた。また、桜川市は、ミネラルが多い筑波山系の伏流水を使用し、江戸時代から醤油・日本酒・味噌の街として栄えていた。1867年のパリ万博には県内の蔵元が作った醤油が出品され、銅碑を受賞している。
現在は県内各地に20社ほどの蔵元があり、その多くが江戸時代から昭和初期の創業。小規模な蔵元もあるが、木の樽で仕込むなど、それぞれが伝統の製法を受け継ぎ、長い歴史の中で磨き上げていった味を守っている。
製造方法
蒸した大豆、炒って砕いた小麦に麹菌を加え、醤油 麹を作る。そこに食塩水を加えてもろみを作り、木樽やタンクに入れて発酵・熟成させる。発酵・熟成が終了したらもろみから醤油 を絞り出す。熱を加える火入れを行う、あるいは火入れをせずに濾過をして完成。
また、火入れをせず、国内産の丸大豆・小麦と食塩で仕込んだ生醤油 に、国内産の丸大豆・小麦を二度仕込み(再仕込み)して長期熟成させる製法もある。
保護・継承の取り組み
各社とも時代のニーズに応えた様々な商品の開発を行っている。また、より多くの人に醤油に親しんでもらおうと醸造蔵を見学用に公開している会社もあり、中には蔵の見学や作業体験がふるさと納税の返礼になっているケースもある。
海外での和食人気を鑑み、海外で開催される見本市に出展し販路拡大を目指す蔵元も出てきた。茨城県も海外販路の開拓に取り組んでおり、ECサイトを通じて醤油をはじめとする県産品の販売や広報活動を実施している。
主な食べ方
茨城の伝統料理である常陸秋そばや公魚の甘露煮、納豆をはじめ、ありとあらゆる料理に醤油が使われている。お正月に食べるお雑煮も、茨城では醤油味のすまし汁仕立てが主流である。