市房漬け(いちふさづけ)
発酵食品
熊本県市房漬け(いちふさづけ)
分類(大)
農産
分類(小)
漬物
主な使用食材
大根、にんじん、きゅうり、しょうが、味噌、焼酎
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主な伝承地域
湯前町、人吉・球磨地区
食品概要(特徴・種類)
市房漬は、湯前町下村地区の『下村婦人会』によってつくられている野菜の味噌漬けである。野菜は地元球磨産のだいこん、にんじん、きゅうり、しょうがを使い、漬ける味噌は国産の大豆と麦を用い、自分達で一から丁寧に手作りした味噌を使うなど、「食の安全」 や「地産地消」にこだわってつくられている。
歴史・文化、関連行事
湯前町下村地区では各家庭で味噌づくりをする際になす、しょうが、きゅうりなどの野菜を味噌の中につけ込んで味噌漬けにする文化があった。
昭和39年にはこの味噌漬けを地元「市房山」の名前より「市房漬」と名付け、地域の名産品として販売が開始されるようになった。
昭和46年にこの取組が雑誌に紹介されたことが大きな反響を呼び、市房漬の名は全国に知られるようになった。その後、地元百貨店や各地の物産展などで広く販売されるようになった。
幅広い年代が食べやすいよう、市房漬の生産時に生じる野菜の切れ端を小さく刻み、さんしょうの実、ゆずの皮、ごまを加えた「きりしぐれ」という派生製品もうまれた。
製造方法
球磨産の野菜(だいこん、にんじん、きゅうり、しょうが)を1か月間塩漬けにする。塩抜きしたあと味噌に1週間漬ける。味噌には地元の球磨焼酎も入れる。焼酎を入れることで腐敗 しにくくなり、コクが生まれる。味噌を替えて3か月以上漬け込む。だいこんは「新八種」、にんじんは「黒田五寸」という、漬物に適した品種を使用している。
保護・継承の取り組み
ネット通販、道の駅、物産店などで購入することができる。
市房漬は『下村婦人会』によってつくられたものである。昭和25年、戦後の厳しい生活状況の中で女性たちの話し合いの場を設けたり、農産物の加工による女性の現金収入増加を目的に誕生した団体である。
主な食べ方
食べやすい大きさに刻んで食べる。ご飯と一緒に食べることが多い。
アレンジレシピ:きりしぐれチャーハン
材料
卵
1個(塩少々を加える)
焼豚
少々
白ネギ
少々
白ごはん
1合
きりしぐれ
大さじ3
塩こしょう
少々
サラダ油
大さじ1
市房漬け
適量
作り方
フライパンにサラダ油をひき、強火で溶き卵を炒め、刻んだ焼豚と白ネギを入れさっと炒める。
1に白ごはんを入れパラパラ感が出る様にフライパンを振り炒める。
きりしぐれを入れ、塩こしょうで味を整える。
お皿に盛り、市房漬を添えて完成。※味付けは好みで加減するとよい。
提供元:下村婦人会