今庄つるし柿(いまじょうつるしがき)
福井県今庄つるし柿(いまじょうつるしがき)
分類(大)
農産
分類(小)
その他農産加工品
主な使用食材
柿
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主な伝承地域
南越前町
食品概要(特徴・種類)
今庄つるし柿は、北陸道の宿場町「今庄宿」があった旧今庄町(現南越前町)の名物。11~12月上旬につくられ、冬の間に食される伝統食である。「長良」という品種の渋柿を用い、干した柿をナラやケヤキをくべた煙でいぶして乾燥させることが特徴。日光で乾燥させることが困難だったことから、囲炉裏でいぶしたのが始まりとされ、いぶすことで独特の香りや味が出るほか、カビの発生が抑えられ、また、水分を抜くことで長期保存が可能となる。表面に付着している白い粉は、糖分が結晶化したものであり、甘さの証拠である。
歴史・文化、関連行事
その歴史は約450年前に、旅の僧侶が今庄に滞在した際に製法を教えたのが始まりとされる。燻製による独特の香りと味に加え、「一つ食えば一里、三つ食えば三里歩ける」と評されるほど栄養価が高く、江戸時代の旅人や参勤交代で訪れた人たちが携帯用の保存食として買い求めたと伝えられている。
製造方法
皮をむいた柿を、炉でカシの薪を燃やし5~6日間、一定の温度を保ったまま燻す。薪の燃焼時間を考え昼用と夜用に大きさを分け、夜中にも燻製状態の確認を行うなど、繊細な管理を要する。その後、湯洗いを行い煙のすす汚れを落とし、天日干し、手で柿を揉み種と実を外す「種割り」を行う。この作業によって、甘く柔らかくなる。その後、さらに2回目の天日干し後、柿の形を整え紐に結んで出荷する。収穫から完成までには10日ほどを要する。
保護・継承の取り組み
つるし柿をつくる農家は年々減少していたが、2017年につるし柿の加工・販売を目的とした会社が立ち上がり、商品化を行っている。県内の特産品を扱う店舗や生協などでも売られ、インターネットでも販売されている。また、近年は海外への輸出も予定している。
主な食べ方
そのままで食べても美味しいが、スライスしてクリームチーズと一緒にクラッカーに乗せて食べたり、ドライフルーツとしてスイーツの材料として用いたりするなど、さまざまな使い方が開発されている。
アレンジレシピ:今庄つるし柿とクリームチーズのカナッペ
材料
今庄つるし柿
1個
クラッカー
6枚
クリームチーズ
30g(お好みで)
作り方
今庄つるし柿のヘタと種を取り、粗めに刻む。
クラッカーにクリームチーズを塗り、刻んだ今庄つるし柿をのせる。※クリームチーズと今庄つるし柿ののせる量はお好みで。