芋けんぴ(いもけんぴ)
高知県芋けんぴ(いもけんぴ)
分類(大)
その他
分類(小)
菓子類
主な使用食材
さつま芋、砂糖、油
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主な伝承地域
高知県全域
食品概要(特徴・種類)
芋けんぴはさつまいもを細長く切って油で揚げ、砂糖蜜を絡めた高知県の郷土菓子。けんぴは「堅干」とも表記されるように、ポリポリとした歯ごたえのある食感と、さつまいもの風味を十分に味わえるのが特徴である。
昔ながらの芋けんぴは白芋のコガネセンガンに砂糖をまぶすシンプルな製法であるが、現在はさつまいもの種類も土佐紅、さつま金時や紫芋といった豊富な品種が使われており、甘みもグラニュー糖、三温糖、上白糖などメーカーによって工夫を凝らして作られている。
年間を通して販売されており、各家庭のお茶菓子として愛されているのはもちろんだが、ちょっとした手土産にも買い求められるほど高知県民にとって身近に親しまれているお菓子である。
歴史・文化、関連行事
元々、土佐には「けんぴ」という砂糖を煮詰めた糖蜜に小麦粉を入れて練り、うどんのようにのばして短冊状に切って焼いた郷土菓子が存在する。平安時代の「土佐日記」に記載がある通り、その頃から土佐で食べられていたと考えられる。その呼び名の起源には諸説あり、飛鳥奈良時代の「巻餅(けんぺい)」という細長い菓子がけんぴに転訛したとする説、室町時代に明から渡来した点心「巻餅(けいひん)」を起源とする説などがある。
江戸時代中期になり、薩摩より土佐に伝えられたさつまいもは台風などの被害にも強く、また土佐の気候風土にも合ったことから盛んに栽培されるようになった。こうしてさつまいもは庶民の間に浸透し、それを細く切って油で揚げて、当時高価であった砂糖をまぶしたお菓子がハレの日の食べ物として作られるようになった。これが元来からの郷土菓子けんぴに形状が似ていたことから、芋けんぴと呼ばれるようになったと言われる。
芋けんぴには、さつまいもに含まれるカリウム、ビタミンC、カルシウム、鉄分、食物繊維など豊富な栄養がそのまま含まれている。
製造方法
洗浄した白芋(コガネセンガン)をスティック状にスライスし、油で揚げたのち、砂糖をまぶすのが伝統的な製法。今は様々な品種のさつまいもで製造されており、糖蜜で絡めるのが主流になっている。現在は袋詰めになって売られているのが一般的であるが、祭りの出店や一部の店舗では、外はカリッとした食感、中はさつまいもならではのホクホク感が味わえるできたてを味わうことができる。
保護・継承の取り組み
安芸市では元々デンプンの原料であるコガネセンガンが多く栽培されていたことから、最も早く販売を始めていた。現在、高知県内にはたくさんのけんぴ屋が存在し、産直所やスーパーでも手軽に購入できる日常の菓子となっている。また土産品としても人気があり、全国的に周知されるまでに広がっている。
主な食べ方
各家庭のお茶請けとしてはもちろん、贈答用としても広く親しまれている。また各メーカーで、オーソドックスな芋けんぴのほか、ごまをまぶしたもの、チョコを絡めたものや塩風味、季節限定のフレーバーなど、現代人の好みに応じた多彩な商品が開発されている。
アレンジレシピ:芋けんぴのアイスクリーム添え
材料
芋けんぴ
20本
バニラアイス
300ml
ミントの葉
適量
作り方
器にバニラアイスをのせて、芋ケンピを添えて、ミントを飾る。