からいもあめ
鹿児島県からいもあめ
分類(大)
その他
分類(小)
菓子類
主な使用食材
さつまいも、麦芽
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出典:農林水産省「にっぽん伝統食図鑑」
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主な伝承地域
県内全域
食品概要(特徴・種類)
からいもあめは麦芽とさつまいもを煮詰めてあめ状にしたもの。からいもあめの「からいも」とは「さつまいも」のことである。昔は冬から春に各家庭で作られ、お茶請けや子供のおやつとして食された。砂糖を入れず、さつまいもの素朴な甘さを楽しめる。
歴史・文化、関連行事
鹿児島県はさつまいもの作付面積や収穫量が日本一である。(農林水産省「令和4年産かんしょの作付面積及び収穫量」)
鹿児島県は、姶良(あいら)火山からの火砕流でできたシラス台地で水はけが良いため、かつては稲作に向いていない土地とされてきた。それに対しさつまいもには温暖な気候、水はけの良い土地が向いており、その上ミネラルを豊富に含む火山灰土壌は、さつまいもの栽培に非常に適していた。また、台風が多く通過する地域であるなか、地中で育つさつまいもは被害を受けにくい貴重な作物であった。
鹿児島でさつまいもの栽培が始まったのは1705年と言われる。前田 利右衛門(まえだ りえもん)という人物が琉球からさつまいもを持ち帰り、育て方を研究して種いもや苗を周囲に配ったことで、鹿児島にさつまいもの生産が広まったとされている。薩摩藩は年貢の取り立てが厳しく、当時、米のほとんどを年貢として納めなくてはならなかった。さつまいもは、米の代わりとなる貴重な主食の一つとして、人々の生活を支えたのである。
そのため、鹿児島県にはさつまいもを使った郷土料理が多く、からいもあめもその一つである。
江戸時代において、行商人が異国人風の格好で飴を売り歩いていた際「唐人飴(とうじんあめ)」とも呼ばれていたこともあった。
製造方法
昔は雑菌が繁殖しにくい、寒い時期に作られた。裸麦に水をかけ麦芽を作り、干したものを挽いて粉状にする。水で煮て柔らかくなったさつまいもに麦芽の粉を混ぜて糖化させたものを煮詰めてあめ状にする。空気を含ませるように混ぜたあと細長く延ばしたものを一口大に切り、はったい粉(麦を挽いて粉にしたもの)をまぶす。
板状に固めたものや、固めずに水あめのように食すものもある。
保護・継承の取り組み
地元の菓子メーカー数社が伝統的な製法を守り、製造している。
主な食べ方
お茶請けやおやつとしてそのまま食される。