かるかん
鹿児島県かるかん
分類(大)
その他
分類(小)
菓子類
主な使用食材
かるかん粉、自然薯(やまいも)、砂糖、水
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出典:農林水産省「にっぽん伝統食図鑑」
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主な伝承地域
県内全域
食品概要(特徴・種類)
かるかんは、かるかん粉(粗く挽いた米粉)、自然薯(やまいも)、砂糖、水を混ぜ、蒸し上げて作られる菓子であり、地元はもちろんのこと、観光客が購入するお土産としても人気である。
空気をたっぷり含ませて蒸すため、ふんわりと柔らかく軽い。原料の自然薯の、自然なコクと旨味が味わえる。あんが入っていない生地を四角いせいろで蒸したかるかんと、中にあんを入れて丸くして蒸したかるかん饅頭がある。
名前の由来は「軽い羊羹だから」「蒸した後のほうが軽くなるから」など諸説ある。
歴史・文化、関連行事
かるかんは、江戸時代に薩摩藩11代藩主であった島津 斉彬(しまづ なりあきら)が、保存食の研究のために江戸から呼び寄せた明石出身の菓子職人・八島六兵衛によって考案されたと言われている。鹿児島は火山が多く、土地の大部分が非常に水はけのよいシラス台地である。かるかんの原料である自然薯がシラス台地で多く自生していたこと、さらに奄美地域や琉球から砂糖が手に入りやすかったことからかるかんが根づいたと考えられている。かるかんについての最も古い記録は、島津家20代当主の島津 綱貴(しまづ つなたか)の五十歳の祝いの席に用いられたというもので、当時は主に大名家の婚礼・年始・賀儀など重要な日に食される格式の高い菓子であり、「殿様菓子」と言われ庶民の手には届かなかった。庶民が食べられるようになったのは明治時代に入ってからだと言われる。現在では年間を通して食されているが、節句などのお祝い事、法事などでよく食される。
製造方法
皮をむいてやまいもを細かくすりおろし、水、砂糖、かるかん粉を入れて混ぜ合わせる。あんを入れないかるかんは、四角いせいろに生地を入れて蒸す。
あんを入れるかるかん饅頭は、練りあんを生地で包みこみ、丸い型に入れて蒸す。
かるかん粉がない場合は、上新粉で代用することもある。自然薯(やまいも)は、大和芋や長芋で代用することもある。
保護・継承の取り組み
鹿児島県は、平成28年に県を代表する郷土料理等を「かごしまの味」として制定し、かるかんを含んだ28品(鹿児島県全域18品、奄美地域10品)を紹介している。
主な食べ方
菓子としてそのまま食す。