かたやき
三重県かたやき
分類(大)
その他
分類(小)
菓子類
主な使用食材
小麦粉、砂糖、山芋、黒ごま、青のり
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主な伝承地域
伊賀市、名張市
食品概要(特徴・種類)
かたやきは、三重県北西部に位置する伊賀市と名張市に伝わる菓子。伊賀忍者が携帯食としていたという由来がある。その名のとおり硬く、日本一硬いせんべいとも言われ、かたやきを割るための木槌が入っている製品もある。元々は、そのままかじって食べるのではなく、口に含んで柔らかくして食べたのではないかと考えられる。
小麦粉と砂糖、水を混ぜてつくった生地を鉄板の上で焼いた香ばしく素朴な味わいが特徴で、焼き上がった直後は柔らかいが、冷めると硬くなる。店によっては生地に長いもを入れて食べやすくしたり、餡を入れた半生菓子としたり、時代に合わせた改良が行われている。
歴史・文化、関連行事
戦国時代に伊賀忍者が屋根裏や床下などに隠れ、攻撃の機会を待つとき、かさばらず栄養豊富で長期間保存が利く非常食として携帯されていたものとされ、「忍菓」とも呼ばれていた。今日のかたやきは、その「忍菓」に砂糖や調味料を加えて、食べやすく改良されたものが、お菓子として広く食されるようになったものである。時代は定かではないが、現在の形になってからも200年以上は経っていると考えられる。
かたやきの名前は、その硬さに由来すると言われている。また、刀の鍔の形に似ていることから、「つば焼き」と呼ばれることもある。硬くて厚みもあるため、かつては石や刀の鞘や鍔で割って食べていたという。
製造方法
小麦粉と砂糖、水を混ぜてつくった生地を一晩寝かす。生地を直径3㎝ほどの棒状にまとめ、これを厚さ2.5㎝程に切る。等分に切られたものを鉄板の上に置き、一つずつ、黒ごまや青のりをつける。専用の金具を用いて、生地を上から押し付け、円状に伸ばしながらじっくりと両面を焼く。気温や湿度、生地の状態に合わせて焼き方を調整するのが、職人の技である。
保護・継承の取り組み
名張市の老舗かたやき専門店では、地元小学校の食育の一環として、かたやきの実演を行うなどの普及活動を行っている。また、名張市の洋菓子店は三重大学と共同研究により、かたやきを洋菓子風にアレンジし、さらに別の忍者食である「兵糧丸」の要素を加えた製品を開発し、店舗や大学の生協でも販売された。
主な食べ方
そのまま食べると硬いので、お茶などに浸して柔らかくして食べる方法もある。