きび酢(きびす)
発酵食品
鹿児島県きび酢(きびす)
分類(大)
農産
分類(小)
醤油、味噌、その他調味料
主な使用食材
さとうきび、水
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出典:農林水産省「にっぽん伝統食図鑑」
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主な伝承地域
奄美群島
食品概要(特徴・種類)
きび酢は、奄美群島のさとうきびの搾り汁を原料に自然発酵で作られる酢である。
この地域でのみ製造され、全国的にも希少なさとうきびの発酵食品となる。一般的な食酢は菌類を添加して発酵を促すが、きび酢は大気中に浮遊する酵母菌や酢酸菌によりつくられる。
歴史・文化、関連行事
きび酢の歴史は長く、江戸時代には存在していた。言い伝えによると、さとうきびの汁を煮詰めて黒糖を作った際に、その釜を洗わず放置しておいたところ、甘酸っぱい液体(きび酢)ができたとされる。黒糖の洗い汁に、空気中に浮遊する土着の酵母菌と酢酸菌が作用し、南国の湿度と気温のなかで、天然発酵が進み、酢ができたのだとされる。
製法の確立後、各家庭できび酢が作られていた。冷蔵庫がなかった時代、刺身は薄塩にして酢で締めて食べていたようである。
製造方法
さとうきびを収穫し搾った後、大きな釜で炊き、アクを除く。その後、貯蔵用のタンクに移し、水を加えて濃度を調整する。自然醗酵させると初めは黒糖色であるが、かく拌等の品質管理をしつつ、2~3年熟成させると琥珀色になる。
保護・継承の取り組み
地域の伝統食として、専門店で製造、販売されている。
主な食べ方
水で薄めて飲む、または調味料として使うことが主な食べ方となる。マリネの材料としても用いられる。まろやかな酸味が特徴のため、ジュースや甘酒と混ぜたり、焼酎やカクテルに入れたりして飲むこともある。また、刺身に合わせたり、牛乳や炭酸水などで割って飲むこともできる。