黒糖(こくとう)
鹿児島県黒糖(こくとう)
分類(大)
農産
分類(小)
醤油、味噌、その他調味料
主な使用食材
サトウキビ、水酸化カルシウム(または生石灰)
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主な伝承地域
県内全域
食品概要(特徴・種類)
黒糖は、サトウキビの搾り汁をそのまま煮詰めて作 られる加工品である。糖質のほか にカルシウム、鉄、カリウムが豊富。またリンやマグネシウムなどのミネラルやビタミンも含まれる。
カラメルのような深いコクと甘みや独特の風味があり、その風味を生かした料理や菓子 に使用されることが多い。黒糖は蜜を多く含むため固まりやすく、一般的には砕いたブロック状のものが多く販売されるが、粉状のものもある。サトウキビが収穫される冬に作 られる。
一般的な甘味料として県内ではよく使用されると同時に、奄美諸島の土産品としても人気がある。
歴史・文化、関連行事
黒糖は江戸時代(1600年代初期)に中国から作り方が伝播し、奄美大島で製造が始められたと言われる。
奄美群島は、16世紀までは琉球王国統治下にあったとされ、江戸時代になり薩摩藩の支配下に置かれた。当時、黒糖は薬種として非常に高価な食材であったため、薩摩藩は年貢を米ではなく黒糖で納めさせ、藩の専売品として独占することで大きな収益を得た。
島民は黒糖の生産を一心に取り組むこととなり、日々の食料生産に手が回らなくなる過酷な状況をつくり出した。また戦後は、国が砂糖生産に注力することを目的に大型の製糖工場の建設が始まった。これにより、奄美地域の伝統的な黒糖づくりの食文化が新たな時代を築き上げる形となったと言われている。
製造方法
サトウキビを搾り、ろ過した上澄み液に水酸化カルシウム(または生石灰)を加えてアク抜きし、直火窯でじっくり煮詰める。水分を蒸発させたら冷やして固める。
保護・継承の取り組み
鹿児島県は、平成28年に県を代表する郷土料理等を「かごしまの味」として制定し、黒糖を含んだ28品(鹿児島県全域18品、奄美地域10品)を紹介している。
また鹿児島県では、伝統の製造方法による食品や特徴ある県産原材料の良さを活かした食品、独自の技術により生産された特色のある食品について、製造方法や使用原料等の基準を定め、これに適合するものを「ふるさと認証食品」として認証しており、令和5年3月末現在、黒糖では8食品が認証されている。
主な食べ方
そのまま食したり、料理や菓子の味付けや、そのままコーヒーや紅茶に入れたりする。「げたんは」や「がじゃ豆」、「ふくれ菓子」、「とんこつ」などの郷土料理の味付けにも多く使われる。そのほかにも、黒蜜の原料や地元特産「黒糖焼酎」の材料としても使われている。
アレンジレシピ:黒糖ナッツ
材料
黒糖
50g
ミックナッツ(ロースト)
100g
水
大さじ1
作り方
小さめのフライパンに黒糖、水を入れ中火で沸騰させる。
くるみを入て、木べらでよく混ぜ、結晶化させて、クッキングシートに広げ、粗熱を取る。