米粉(こめこ)
宮城県米粉(こめこ)
分類(大)
農産
分類(小)
穀類
主な使用食材
米
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主な伝承地域
県内全域
食品概要(特徴・種類)
近年、米の消費拡大や食料自給率の向上、アレルギー対策などの点から注目され、生産量も需要量も年々増加している米粉。奈良時代から和菓子などに使用されてきたと言われている。従来からある米粉の種類には、うるち米を粉砕した「上新粉」「上用粉」、もち米を粉砕した「白玉粉」「道明寺粉」「寒梅粉」「みじん粉」等がある。現在では製粉の技術の進歩により、従来の米粉よりも丸く小さい形状で小麦粉の粒子に近くなった。この米粉で作られる食品は、パンや麺類、お菓子などが中心だが、さらにアルファ化米を製粉した米粉が登場し、天ぷら粉、餃子の皮、ホワイトソースなどその用途は広がりつつある。
歴史・文化、関連行事
昼は日照に恵まれ夜は比較的涼しい宮城県の夏は、稲の健やかな生育を促し、米の甘さにも良い影響を与える。仙台藩初代藩主である伊達政宗は、米を藩の財源とすべく新田開発と治水事業に力を注ぎ、宮城県を現在まで続く米どころに作り上げた。「ササニシキ」「ひとめぼれ」「だて正夢」といった良質な品種、さらには高級志向米「プレミアムひとめぼれみやぎ吟醸米」がこの地で誕生した背景には、このような恵まれた環境を活かし、米作りに取り組んできた人達の歴史とたゆまぬ努力がある。
米づくりが盛んな宮城県では、昔から米粉も活用されてきた。仙台藩主にも献上された塩竃市発祥の銘菓「しおがま」は、米粉に砂糖や塩、しそを加えて作る落雁に似た押し菓子である。その起源には諸説あり、鹽竈神社に祀られている塩土老翁神(しおつちおじのかみ)に由来するとも伝えられている。
製造方法
米粉はその名前の通り、米を砕いて粉にしたもの。多くはうるち米やもち米を原料としているが、玄米を砕いた物や酒米を磨いた時に出た米粉もある。また、海外には赤米やインディカ米の米粉も存在する。
米粉は自宅で作ることもできる。研いで浸水させた米を電子レンジでしっかりと乾燥させ、ミキサーやフードプロセッサーで細かく砕けば完成である。
保護・継承の取り組み
宮城県は1994年に「宮城米マーケティング推進機構」を設立し、宮城県産米のブランディングを推進する中で米粉の普及にも取り組んでいる。県内の学校では、2006年から給食で米粉パンが提供されている。
東北農政局や東北米粉利用推進連絡協議会は、食料自給率の向上につながる米粉の利用拡大を目指しており、米粉のレシピと共に、宮城県など東北6県内の米粉食品販売店マップや家庭用米粉の取扱店の情報などを公開。様々なイベントも開催している。また、農林水産省では、米・米粉消費拡大対策事業の一環として、2023年に「米・米粉消費拡大推進プロジェクト」を開始した。
主な食べ方
パン、シフォンケーキ、マフィン、うどん、お好み焼きなどへの活用が多く、「はっと」「がんづき」といった宮城県の伝統料理に米粉が使われることもある。また、天ぷらやから揚げなどの衣に米粉を加えるとサクサクに仕上がると好評。米粉を使った餃子や春巻の皮、乾麺も市販されている。日本でも人気のアジア料理のフォーやビーフン、生春巻に使われるライスペーパーも米粉を原料とした物である。
アレンジレシピ:米粉パン(10個分)
材料
米粉ミックス
400g
砂糖
40g
塩
6g
バター
60g
卵
1個
ぬるま湯
180mL
イースト
10g
砂糖
ひとつまみ
作り方
ぬるま湯に砂糖をひとつまみ入れて溶かし、イーストをふり入れて予備発酵させる。
ボウルに米粉ミックスを入れ、中央をくぼませ砂糖、塩、バター、溶き卵、イースト液を加えて混ぜて生地がまとまるまで捏ねる。 生地の表面がなめらかになったら、ひとつに丸めて油を薄く塗ったボウルに入れて、ラップをかけて発酵させる。
生地が2倍くらいにふくらんだら、軽く捏ねてガス抜きをする。生地を10個に分けて丸め、クッキングシートを敷いた天板に間隔をあけて並べる。35℃に温めたオーブンに入れて20分程度2次発酵させる。そのまま180℃に温めたオーブンで15分焼く。
提供元:高澤 まき子