巻柿(まきがき)
熊本県巻柿(まきがき)
分類(大)
農産
分類(小)
その他農産加工品
主な使用食材
かき
※ダウンロード可能な画像を使用する場合は「リンクについて・著作権」をご一読の上、
出典を農林水産省「にっぽん伝統食図鑑」と明記し、ご利用ください。
なお、画像提供元の記載がある場合は画像提供元も併せてご記載ください。
画像提供元の記載例
【画像提供元の記載がない場合の記載例】
出典:農林水産省「にっぽん伝統食図鑑」
【画像提供元の記載がある場合の記載例】
出典:農林水産省「にっぽん伝統食図鑑」
画像提供元:〇〇〇
画像提供元:熊本県
この画像はダウンロードできません
主な伝承地域
上益城郡、宇城地区
食品概要(特徴・種類)
巻柿は、秋に収穫した柿を使って干し柿にし、晩秋のころから12月中につくる保存食である。干し柿を開いて、竹の皮と稲わらで編み上げたもので巻いて成型したもの。薄く切ると断面に干し柿のあめ色と白い粉(果糖)の層がしっかり出て、バラの花のように見えて美しい。
竹の皮と稲わらを用いて丁寧に巻かれた見た目の美しさや、干し柿の独特な風味と自然の甘さは、高級和菓子のようである。
歴史・文化、関連行事
上益城郡、宇城地区は干し柿の産地として有名である。干し柿は、保存食としてつくられるようになり、昔は家々の軒下につるされる光景がよく見られた。「福をかき寄せる」という意味合いで、年末の贈答品として贈られたり、縁起ものとして正月のおせちに入れられたり、またお客さまへ出すお茶請けとして使われる。
巻柿は、干し柿を竹の皮と稲わらで包み込むことで、防湿、防虫効果を高めることを目的につくられるようになった。巻柿づくりの様子は師走の風物詩になっている。
製造方法
「投烏帽子(なやぼし)」という特産の渋柿を干して形を整えながら3回ほど手もみし、表面に白い粉(果糖)が吹いたら干し柿が出来上がる。その干し柿の軸と先端部分を切り、縦に切り込みを入れて開き、丁寧に種を取り除く。その開いた干し柿を10数個重ね、竹の皮に包んで(わら)で巻いた後、縄でぐるぐると力を入れて巻き上げる。わらの包み方や縄の巻き方、結び方などは生産者によって異なる。表面に吹いた白い粉(果糖)と、あめ色になった柿の実が交互になり、輪切りにしたときに断面がバラの花のようになるのがうまくできた目安である。
保護・継承の取り組み
上益城郡山都町の高校では、上益城農業協同組合巻柿部会の指導で巻柿つくり体験会を行っている。現在(2023年1月時点)、新型コロナウイルス感染症の影響から開催を見合わせている。
主に地元の道の駅で販売されている。
主な食べ方
巻いた模様が美しく見えるように、輪切りにして食す。お茶請けや、クリームチーズやハムなどと合わせて酒のつまみとしても食べられている。