メロンの漬物(めろんのつけもの)
茨城県メロンの漬物(めろんのつけもの)
分類(大)
農産
分類(小)
漬物
主な使用食材
メロン
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主な伝承地域
鹿行地域(鉾田市)、県央地域(茨城町)、県西地域(八千代町)
食品概要(特徴・種類)
茨城県はメロンの栽培面積、生産量共に日本一のメロン王国である。1年を通じて温暖な気候、水はけの良い土地などの栽培条件に恵まれ、2021年には24年連続生産量日本一、全国シェア約25%を達成した。メロンは、良質な実を収穫するために、一枝に1つの実を残し、他の実を間引くことで栄養分を集める。本来なら廃棄される間引かれたメロン(摘果メロン)を材料にして作られたのが茨城県の特産品メロンの漬物である。
摘果メロンは栽培途中で間引くため実は小さめ。卵くらいの大きさでメロンの持つほんのりとした甘味や風味が特徴の漬物である。果実としてのメロンの出荷のピークは5~6月で、その前の2~3月にかけて摘果され、漬物の材料に使用される。
歴史・文化、関連行事
日本の漬物の歴史は古く、縄文時代には既に野菜の皮を塩漬けにしていたとされる。最初の記録として登場するのは、天平時代の木簡に記された「ウリの塩漬け」である。その後、平安時代の「延喜式」には酢漬け、醤(ひしお)漬け、かす漬けから、現代のたくあんの原型とも見られる「須々保利(すずぼり)」などの記録が残っており、現在の漬物の大半が既にこの時代に完成されていたと考えられる。その後、江戸時代に入ると料亭や飯屋の増加に伴い、漬物屋が生まれ、漬け方が載った書物も発行されている。
茨城県のメロン栽培は1963年に旭町(現・鉾田市)と八千代町でプリンスメロンが栽培されたことにより本格的に始まっており、その後、生産量の増加に伴って増えていく摘果メロンの活用を考えることでメロンの漬物が生まれてきたものと思われる。
製造方法
摘果メロンをよく洗って、縦半分にカットする。漬け物容器にメロンを入れて醤油、みりん、酒、砂糖などを入れて重しをする。好みの漬け具合で取り出し、そのまま食する。以前は保存性の高い、粕漬けなど古漬けが主であったが、最近は物流や冷蔵施設の発達によって浅漬けで食べられることが増えている。
保護・継承の取り組み
食品スーパーや道の駅などで販売され、手軽に購入することができる。
また、最近では摘果メロンそのものも市販され、自宅で浅漬けなどにして食べる人が増えている。皮をむいた摘果メロンを食べやすい大きさに切り、強めの塩で揉み、10~15分程度置いただけで完成する即席漬けはあっさりした味わいで若い世代にも人気がある。また、その他にもインターネットでは、色々な漬け方のレシピが紹介されている
主な食べ方
好みの漬け具合で、そのまま食す。お酒のつまみとしても、ご飯のお供としても重宝する。