ミキ
発酵食品
鹿児島県ミキ
分類(大)
その他
分類(小)
飲料
主な使用食材
米粉、白砂糖、さつまいも、水
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主な伝承地域
奄美大島
食品概要(特徴・種類)
ミキは、奄美大島に古くから伝わる乳酸菌発酵飲料で、米粉と生のさつまいも、砂糖を用いて作られる。沖縄県でも飲まれており、沖縄県では、さつまいもではなく麦を使っている。
トロトロとした、おかゆのような食感であり、お米と芋の風味が広がる。また、作り立ては甘く、日が経つにつれて発酵が進むとヨーグルトのような酸味が増す。
歴史・文化、関連行事
ミキは「神酒」を由来としており、元々は祭り事で神に捧げられた口噛み酒がルーツであると言われている。口噛み酒は、若い女性が口に含み、2噛みから3噛みほどした米を混ぜてつくった酒のこと。奄美大島では、8月の豊年祭や、旧暦9月9日の村祭りに合わせて作られた。幕末の薩摩藩士 名越左源太(なごや さげんた)が、流刑先の奄美大島の衣食住を詳細に書きとめた「南島雑話(なんとうざつわ)」という本にもミキの作り方についての記述がある。
近年では祭り事以外にも、年間を通して日常的に飲むようになり、離乳食や夏バテ防止、産前産後や風邪など体力を消耗しているときの栄養補給飲料としても食される。作るのに手間がかかるため現在は家庭であまり作られないが、島内には製造しているメーカーが10社ほどあり、 購入して手軽に飲む人が増えている。老若男女問わず親しまれ、奄美地域に欠かせない飲み物である。
なお現在は、生のさつまいもに含まれるアミラーゼの働きによって糖化させる製法となっている。
製造方法
鍋に湯を沸かし、米粉を少しずつ入れてよくかきまぜる。米粉が溶けたら砂糖をいれ、加熱しながら15~20分ほどかき混ぜる。鍋を30℃くらいに冷ましてから、さつまいもをすりおろした搾り汁を入れる。ふたをして冷暗所に一~二晩置き、途中木べらでかきまぜる。
保護・継承の取り組み
鹿児島県は、平成28年に県を代表する郷土料理等を「かごしまの味」として制定し、みき(ミキ)を含んだ28品(鹿児島県全域18品、奄美地域10品)を紹介している。
主な食べ方
そのまま飲んでもよいが、ジュースや牛乳、お酒で割って飲んだり、ヨーグルトや果物を入れてデザートのようにして食べたりもする。また調味料としても、砂糖の代わりに使用してもよい。