奈良漬け(ならづけ)
発酵食品
奈良県奈良漬け(ならづけ)
分類(大)
農産
分類(小)
漬物
主な使用食材
シロウリ、塩、酒かす
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主な伝承地域
奈良市、県内全域
食品概要(特徴・種類)
奈良漬けは、野菜を塩漬けして酒かすに漬け込んだものである。酒かすを何度も替え、幾度も漬け込むことで、べっこう色になる。この大きな特徴である酒かすに「複数回」漬けこ込むことにより日本酒の香り、米のうま味が野菜に染み込む。塩気もあるため、ご飯のおかずとしてよく食される。
漬ける野菜はシロウリを始めとして、野菜や果物などさまざまである。
歴史・文化、関連行事
奈良漬けの最古の記録として、平城京出土の木簡に「加須津毛」(かすづけ)の名前が記されており、1300年以上前から食されていたとされる。どぶろくの上澄みを酒として飲み、下に溜まった汁で塩漬けした野菜を漬けたものを保存食、香の物としていたことが起源となる。当時、酒類は貴重品であったため、貴族など上流階級で食されていたと考えられる。
室町時代に清酒づくりが始まってから酒かすを用いるようになり、現在の奈良漬けの形が出来上がった。商品として販売されるようになったのは、奈良の医者、糸屋宗仙が安土桃山時代から江戸時代にかけて、シロウリを酒かすに漬けて製造、販売したことが始まりと伝わる。
奈良漬けは食材が多種多様 であることから好評を博し、奈良名物となった。その製法は全国に伝わり奈良漬けの名前で親しまれている。
製造方法
野菜を塩漬けにする。漬ける期間は1か月から半年にわたることもある。次に踏みこ込んだ酒かすを練り合わせ、塩漬けが完了した作物を酒かすに漬ける。漬ける回数や期間は作物、季節、製造者によって異なるが、3か月で完成するものから1年半かけて完成させるものもある。
酒かすに漬けることで塩分が抜けていくが、アルコール分が高くなるため、保存性が高くなり、風味も向上する。漬け方、時間などのあんばいを見極めるのが職人であり、職人の技と知恵、長い期間により奈良漬けはつくられる。
保護・継承の取り組み
奈良県の漬物業界の近代化、経済的合理性及び社会的地位の向上を目的に奈良県漬物協同組合が組織されており、共同購買やPR、研修などの事業を行っている。
シロウリの奈良漬け以外にも、なす、きゅうり、すいか、すもも、しょうが、セルリー、だいこん、にんじん、にんにく など、さまざまな野菜を用いた奈良漬けが専門店で開発されている。
風味のバリエーションもラー油、激辛みそ、塩だれなどさまざまである。
主な食べ方
おかず、お茶請け、肉や野菜の付け合わせとして食す。サラダやカルパッチョなどの料理に使われたり、奈良漬けとクリームチーズを合わせて食したりする など、さまざまな場面で食される。
また、菓子やアイスクリームに加えて食されることもある。
アレンジレシピ:大和きくなと奈良漬ツナサラダ(4人分)
材料
大和きくな
6株 ※春菊でも代用可
ツナ缶
小1缶
奈良漬
30g
(A)マヨネーズ:大さじ2 酢:大さじ1 サラダ油:小さじ1
作り方
大和きくなは、食べやすい大きさに手でちぎっておく。
ツナ缶は汁気をしっかりきり、細かく刻んだ奈良漬と混ぜ合わせておく。
Aを混ぜ合わせてドレッシングを作る。
器に大和きくなを盛り、2をのせて、3のドレッシングをかけていただく。
提供元:奈良県