生姜せんべい(しょうがせんべい)
石川県生姜せんべい(しょうがせんべい)
分類(大)
その他
分類(小)
菓子類
主な使用食材
小麦、砂糖、生姜
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主な伝承地域
金沢市・小松市
食品概要(特徴・種類)
金沢の生姜せんべい は通称「柴舟」と呼ばれている。ほど よく反った小舟の形状で、せんべいの表面に白く生姜 砂糖がかかった様は、金沢の雪をうっすらとかぶった舟の姿を連想させる。砂糖の上品な甘さと、口当たりの良さ、そして、あとを引く生姜 風味が特徴だ。軽い食感でせんべいらしい素朴さが、お茶請け に合うとされている。
歴史・文化、関連行事
安土桃山時代に、前田利家によって加賀藩が築かれた時期に発祥したとされる。加賀藩の中心である金沢城を挟む犀川と浅野川では、当時燃料として利用されていた柴を積んだ小舟が下っていた。舟からはみ出るほどに柴が積まれ、ほっかむりを被った 船頭が乗る、そんな舟の様子に似せて作られたのが、今の生姜せんべい「柴舟」だと言われている 。のちに、二つ の川の水量が減ったこと、柴の需要がなくなったこともあり、柴を積んだ舟が運航されることはなくなったが、生姜せんべいの文化は金沢の街に根付き、現在の名産品となった。
製造方法
生姜せんべい「 柴舟」 は、一般的なせんべいの作り方に、ひと手間を加えて作られる。小麦粉と砂糖、卵で作り、一晩寝かせた生地を型に流し込み、二 枚の鉄板で挟み込んで、その鉄板を回転させながらじっくりと両面を焼き上げる。柴舟の反った形にするために、焼きあがった 熱い状態の生地を機械でプレスし、舟のように反った形へ成型していく。その後、焼き上げたときに、型からはみ出てしまった「みみ」を落とし、成形・検品して冷ます。生姜せんべいの辛さや風味を落とさないよう、焼くたびに生姜 をすりおろし、砂糖を合わせた甘辛い生姜 蜜をつくる 。そして、各メーカーによって、その生姜 蜜にせんべいを漬け込んだり(どぶ漬け)、刷毛で丁寧に両面に蜜を塗ったりしてから、乾燥させて、完成となる。
保護・継承の取り組み
生姜せんべいは、金沢市を中心に、県内の複数の和菓子店で作られており、蜜の塗り方や焼き上げ方は、店によって異なる。
鳥取においても、同じような生姜せんべいが存在するが、江戸時代後期より伝わると認識されており、別時期に生まれたものだと考えられる。また、 柴舟 と呼ばれる生姜せんべいは金沢のみである。
主な食べ方
普段のお菓子としてだけでなく、賞味期限の長さから、贈答用としても購入されている。