すこ
福井県すこ
分類(大)
農産
分類(小)
漬物
主な使用食材
赤ずいき(八つ頭の茎)
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主な伝承地域
県全域
食品概要(特徴・種類)
すこは、赤ずいき(八つ頭芋)の茎部分を使った酢漬け。赤ずいきは夏から秋にかけて収穫されるさといもの一種で、芋だけでなく茎も無駄なく利用する方法としてつくられてきた。
食感はシャキシャキとしており、甘酸っぱい。鮮やかな赤色は、赤ずいきに含まれる色素「アントシアニン」が、酢の酸と反応して起きる。低カロリーでカリウム、鉄分、食物繊維が豊富に含まれており、美容効果や生活習慣病の予防効果も期待できる。
さといもの名産地として知られる県東部、奥越地域の大野市では、さといも畑の端に一列だけ赤ずいきをつくる習慣があり、赤ずいきの名産地としても知られている。
歴史・文化、関連行事
浄土真宗の開祖・親鸞の祥月命日(旧暦11月28日、新暦1月16日)の前後、秋から新年にかけて行われる重要な行事を「報恩講」といい、福井県では「ほんこさん」や「おこ(う)さま」と呼ばれる。報恩講の期間中、人々は各地の収穫物を持ち寄り、地元の伝承料理がつくられ、集まった人々に振る舞われた。それらの料理が郷土料理として定着していった。すこは、そうした料理の一つである。また、秋祭りなどの行事食としても食べられてきた。
赤ずいきは昔から「古い血を流す」食材として用いられたことから、すこは特に出産後に食べるとよいとされてきた。
名前の由来は定かではないが、地域によって「酢こ」や「赤ずいきのすこ」などと呼ばれていることから、「すこ」とは酢を使った調理法を指しているのではないかと推測される。
赤ずいきは皮をむいて乾燥させて、保存食としても重宝された。戦の際、籠城に備えて、干しずいきを畳床や土壁の補強材に使用したという逸話も残っている。
製造方法
「赤ずいき」の皮をむいて塩もみをしてアクを抜く。熱した鍋で乾煎(い)りをしたずいきを酢と砂糖を合わせた甘酢に漬けて、置いておく。置いておく期間は一晩でも良いが、2~3日経つとおいしさが増す。
保護・継承の取り組み
報恩講や葬式、法事の手伝いや、伝統食に関する講習会などを通じて継承が行われている。また、すこがメニューとして取り入れられている学校給食もある。
主な食べ方
加工品として、道の駅や県産品を販売しているお店やインターネットでも購入ができる。各家庭や、地元の秋祭りなどでも食されている。
アレンジレシピ:すことカジキのシャキシャキサラダ(4人分)
材料
すこ
160g
かいわれ
1パック
キャベツ
80g
人参
40g
たまねぎ
80g
きゅうり
80g
パプリカ
60g
さしみ(かじき)
120g
レタス
20g
プチトマト
4個
ドレッシング オリーブオイル:大さじ4、しょうゆ:大さじ4、砂糖:小さじ4、 酢:大さじ4、塩・こしょう:各1g
作り方
かいわれは根を切る。すこは水気を切っておく。
キャベツ、人参は3㎝に切り、千切りする。
たまねぎ、きゅうり、パプリカは千切りにする。
1・2・3をボウルに入れて混ぜる。
レタスを器にしいて、4を盛りつける。
上にさしみ(かじき)をうすく切り、のせる。
中心にプチトマト(切り目を入れて皮をひらく)を飾る。ドレッシングの材料をすべて混ぜ合わせ、食べる直前にかける。
提供元:「ほっとするね ふるさとの味」(福井県健康政策課、福井県食生活改善推進員連絡協議会)
https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/016250/furusatonoaji_d/fil/004.pdf