土佐田舎豆腐(とさいなかどうふ)
高知県土佐田舎豆腐(とさいなかどうふ)
分類(大)
農産
分類(小)
豆類加工品
主な使用食材
大豆、にがり
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主な伝承地域
県内全域
食品概要(特徴・種類)
高知県の山間部で伝統的に作られてきた土佐田舎豆腐は、沖縄の島豆腐を思わせる、崩れにくく固めの食感が特徴。かつて豆腐は、神事や正月などハレの日にふるまわれるご馳走で、家庭で手作りすることも珍しくなかったという。
この特徴的な豆腐を使い、さまざまな郷土料理が生み出されてきた。その一つが、津野山地区に伝わる豆腐の梅酢漬け。その名の通り豆腐を梅酢に漬けたもので、冷蔵庫のない時代には常備食として重宝された。塩味が強いため薄く切って食す。梅酢のさわやかな酸味とチーズのような食感が楽しめる。
歴史・文化、関連行事
高知県で豆腐が食べられるようになったのは戦国時代からと言われる。土佐国の大名であった長宗我部元親(ちょうそかべもとちか)が、豊臣秀吉の命令に従って朝鮮出兵した際に連れ帰った捕虜によって豆腐の製造技法が伝わったとされる。江戸時代には土佐藩主の山内一豊も、唐人町での豆腐の専売を推奨していたとされる。それが「唐人豆腐」として親しまれて県内各地に広まり、やがて土佐田舎豆腐と呼ばれるようになったという説が有力である。
製造方法
水に浸した大豆をペースト状にし、煮込んで豆乳を作る。豆乳ににがりを加え、木枠に入れ、重しを乗せて形を整え、ちょうどよい固さになったら冷水で冷やす。
保護・継承の取り組み
各メーカーが製法や食感に工夫を凝らし商品開発を行っている。
伝統的な製法での豆腐作りは時間と手間がかかるため、作り手の高齢化や後継者不足という課題を抱えている。地域によっては田舎豆腐づくり体験を開催して普及に努めたり、調理工程で出るおからを再利用しておからパウダーの商品開発を行ったりと、豆腐作りを次世代へ受け継ぐ活動を行っている。
津野山地区では、地元有志が若い人にも親しんでもらおうと、チーズのような食感から「津野山チーズ」と名付けてPRを行っている。
主な食べ方
県内の豆腐店やスーパーマーケット、直売所、道の駅などで購入できる。そのまま冷奴として食しても美味だが、水切りの必要がないため豆腐ステーキや豆腐ハンバーグなどにもぴったり。