打豆(うちまめ)
福井県打豆(うちまめ)
分類(大)
農産
分類(小)
豆類加工品
主な使用食材
大豆
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主な伝承地域
嶺北地域(県北部)
食品概要(特徴・種類)
打豆(打ち豆)は、水に浸して柔らかくした大豆を、つぶして乾燥させた保存食。つぶしておくことで、吸水性に優れ、火が早くとおりやすく、料理に用いやすい。他の食材と合わせやすく、みそ汁や煮物、酢の物など、さまざまな料理に使われる。
なお、同じように大豆をつぶして保存する食文化は、北陸や新潟、滋賀などの近県から、東北地方でも見られる。
歴史・文化、関連行事
浄土真宗の思想や文化が暮らしの中に根付く福井県では、開祖・親鸞の祥月命日(旧暦11月28日、新暦1月16日)の前後に、法要の行事である「報恩講」が行われる。打豆はその報恩講に集う人たちに振る舞われた精進料理の材料として利用されてきた。10~11月は大豆の収穫時期と重なること、また、調理のしやすさから、打豆は大勢の人が集まる場で迅速に料理を作る上で適していた。打豆を使った報恩講の料理として、打豆と油揚げやだいこんなど季節の野菜を入れた味噌汁や、だいこんやにんじんとともに酢であえた「打豆なます」が代表的である。そうしたレシピは、口頭によって伝えられてきたという米の栽培とともに、畔(あぜ)でつくられる大豆は、貴重なたんぱく源であり、打豆はいつでも簡単に食べられる栄養保存食として、重宝された。
製造方法
水に浸して柔らかくした大豆を、石臼の上で、木槌(づち)で叩いてつぶし、ござに広げて天日干しにして乾燥させる。
保護・継承の取り組み
家庭でつくられることは減少したものの、スーパーなどさまざまな場所で販売されている。栄養価が高いことや使い勝手の良さから、レシピが数多く開発され、季節を問わず食卓に上る。また、学校給食でも打豆を使ったメニューが提供される。その他、小学3年生の国語の教科書において「すがたをかえる大豆」の一つとして打豆が紹介されたり、以前は打豆づくり体験が行われたりしていた。
主な食べ方
元々は冬の保存食、栄養源としてつくられ、食べられてきたが、今日では市販品を用いて、一年中、さまざまな料理に利用されている。一般的な味噌汁や煮しめの具材としてだけでなく、野菜炒めやハンバーグ、カレーライスなど、和食以外の料理に用いる人もいる。
アレンジレシピ:打ち豆入りハンバーグ(8人分)
材料
合い挽き肉
250g
乾燥打ち豆
30g
たまねぎのみじん切り
1個分
サラダ油
大さじ3
A パン粉:1カップ、塩:小さじ1/2、卵:1個、コショウ・ナツメグ:各少々 、醤油・ウスターソース:各小さじ1/2
牛乳
大さじ3
B 赤ワイン・バター:各大さじ1
しめじ、えのき
各1パック
マッシュルーム
4個
C 赤ワイン:大さじ2、ドミグラスソース:1/2カップ、水+コンソメ:100cc+1/2個
塩、コショウ
各少々
トマトの輪切り
8枚
オリーブオイル
大さじ2
作り方
サラダ油大さじ1を熱してたまねぎが透き通るまで炒めさます。
打ち豆を小鍋に入れひたひたの水をはり、塩を少々入れて柔らかくなるまで煮て水気を軽く絞り、刻む。
ボウルに肉と1、2、Aを入れて、冷たい手でよく混ぜ、牛乳を加えて、たねの硬さを調節し8等分する。
手に油をつけて3を持ち、片手から片手へ軽く投げる様にして中の空気を抜く。
フライパンにサラダ油大さじ2を熱し4を入れ、フライパンを動かしながら中火で2~3分良い焼き色がつくまで焼いてから、裏返して蓋をし中火の弱火で5~6分焼き、Bを加えフライパンを揺すりながら再び焼く。
弾力があり、そっと押さえて煮汁が透き通っていれば火を止めて取り出す。
6のフライパンにオリーブオイル大さじ1を入れきのこを炒め、Cを入れて煮立たせ、木べらでこそげながらソースをつくる。
トマトはオリーブオイル でソテーし、塩、コショウし、器にのせる。
8の上に6をのせ、7をかける。