山梨のフルーツジャム(やまなしのふるーつじゃむ)
山梨県山梨のフルーツジャム(やまなしのふるーつじゃむ)
分類(大)
農産
分類(小)
その他農産加工品
主な使用食材
すもも等の果物、砂糖、レモン汁
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主な伝承地域
南アルプス市、山梨県全域
食品概要(特徴・種類)
果樹王国・山梨では豊富な県産フルーツを、各家庭で長期保存の効くジャムに加工し、年間通して食されてきた。桃やぶどうと並び、すももの収穫量も山梨県、とりわけ南アルプス市が日本一。40年以上に及ぶ品種改良の末、1996(平成8)年に品種登録された「貴陽」は、南アルプス市・高石貴陽園の発祥だ。
貴陽を含むすももの収穫期は7月から8月にかけて。互いに重なりながら、いろいろな品種の桃、ぶどう、ゆずが次々に実り、収穫され、その出荷とともにジャム加工も並行して行われる。なかには、ぶどうの王様・巨峰も含まれている。
歴史・文化、関連行事
栽培農家が〝はねだし〟のフルーツを、塩と同じく、腐敗を進める細菌から水分を奪う性質のある砂糖を使い、保存食としてジャムに加工。日常的に調理されたものが、販売用に生産されるようになった。
すももは奈良時代(弥生時代という説もある)に中国から渡来したとされ、万葉集にも一首、すももを詠んだ歌が収録されている。江戸時代に入り、各地に栽培が広がったが山梨県でのすもも栽培は19世紀半ばの江戸・嘉永年間に、長崎から苗木を持ち帰ったのが始まりとされる。明治時代には現在の南アルプス市落合地区一帯が産地として知られるようになり、時代が下って昭和40年代、水田や桑畑が果樹園に転換された際にはその一つとしてすももも植えられ、峡東地域(山梨市、笛吹市、甲州市)から県全体へと広がった。そして現在では南アルプス市が日本一の収穫量を誇っている。
なお、すももは、そのほとんどが同一品種同士では受精しない自家不和合性をもち、受粉木が別に必要となる。貴陽も同様で、結実数を確保するため人工授粉が行われる場合もあり、その生産には多くの手間と時間が費やされる。
製造方法
刻んだフルーツと砂糖を鍋に入れ、弱火で煮詰める。その間に瓶とキャップを熱湯消毒しておく。鍋のフルーツが煮詰まってきたらレモン汁を加え、アクを小まめに取り除きつつ、焦げないようにヘラでかき混ぜる。ジャムらしい粘度が出たところで火を止め、消毒し、乾かしておいた瓶に詰めて保存する。
保護・継承の取り組み
桃狩り、ぶどう狩りなど、レジャーの一環で収穫体験ができるほか、果樹園のなかには自家製のジャムやコンポート(シロップ漬け)を販売しているところもある。
また、「まちの駅くしがた」で開催される朝市でも手づくりジャムが販売され、同施設では、7月はすもも、8月はぶどうと、期間によって異なるフルーツのジャムづくり体験もできる。
主な食べ方
パンに塗るほか、ヨーグルトに添えるなど、デザート感覚で食べられている。大人用にはフルーツと相性のよいラム酒を少量垂らすなどし、楽しまれている。
アレンジレシピ:山梨のフルーツジャムヨーグルト
材料
山梨のフルーツジャム
大さじ2
ヨーグルト(無糖)
200g
ミントの葉
適量
作り方
器にヨーグルトを盛り、ジャムをかけて、ミントの葉を飾る。