薏苡仁糖(よくいにんとう)
熊本県薏苡仁糖(よくいにんとう)
分類(大)
その他
分類(小)
菓子類
主な使用食材
はとむぎ、砂糖、米飴、塩
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主な伝承地域
八代地域
食品概要(特徴・種類)
薏苡仁糖(よくいにんとう)は、はとむぎを使ったおこしである。水飴で固めたおこしとは異なり、ほろほろとした軽い食感と優しい甘み、はとむぎの香りが特徴。
江戸時代初期から茶の湯の菓子として長らく親しまれていたが、製造に人手と時間がかかることから、昭和50年代に製造中止となっていた。
それをはとむぎ生産農家、地元企業や学校、熊本県のフードバレーアグリビジネスセンター等が連携して商品開発に取り組み、現代に復活させた。
歴史・文化、関連行事
薏苡仁糖は、江戸時代初期に、茶道に精通していた肥後細川家 細川忠興(三斎)が考案したと言われる。
「薏苡仁(よくいにん)」とは、はとむぎの種子のことで、漢方で使われるときの呼び名である。
その後、熊本を治めた細川家が茶会の菓子として奨励し、御用菓子としてつくられていたが、製造していた「菱屋」が15代目に廃業したため、昭和50年代に途絶えてしまった。
薏苡仁糖の詳しい製法は残っていなかったが、残された資料や文献、製造されていた当時の関係者の記憶などを頼りに、はとむぎ生産農家、地元の精麦会社や大学・高専等の教育機関、熊本県の施設等が連携して研究・試作を重ね、数年の歳月をかけて再現と製造方法の安定に成功し、2019年に販売が再開された。
現在は、はとむぎを生産し、加工品も開発する生産者グループ『肥後はとむぎ会』メンバーが、製造・販売を行っており、熊本や東京で開催されるお茶席で供されるなどしている。
また、栽培については、生産農家を増やすとともに九州沖縄農業研究センター、県の農業普及部門、農業高校と連携して栽培技術の確立と生産安定が図られた。
令和3年度優良ふるさと食品中央コンクール(主催:一般財団法人食品産業センター)で農林水産省大臣官房長賞(国産農林産品利用部門)を受賞した。
製造方法
精白したはとむぎを水に浸け、せいろで蒸す。天日干しを行ったあとにひき割る。高温に熱した塩で焙煎(ばいせん)してパフ状に膨化させる。白砂糖と少量の米あめを用いて、おこし状に成型して仕上げる。完成までに1週間かかる。
保護・継承の取り組み
熊本県八代市に所在する販売店や観光関連施設、東京都文京区に所在する販売店で販売されている。
主な食べ方
現在は茶席だけでなく、日常的なお茶菓子としても食される。