ゆでまんじゅう
茨城県ゆでまんじゅう
分類(大)
その他
分類(小)
菓子類
主な使用食材
小麦粉、餡、砂糖
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出典:農林水産省「にっぽん伝統食図鑑」
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主な伝承地域
県西地域(結城市)
食品概要(特徴・種類)
ゆでまんじゅうは、結城市の特産品でもっちりとした食感が特徴の和菓子である。小麦粉をお湯で練り、餡を包んで茹でるというシンプルな製造方法で作られ、素朴な味わいを備えている。江戸時代に疫病が流行し、病祓いのため神輿を奉納した際に、民衆に振る舞ったのが始まりとされている。その後、夏祭りに各家庭でも無病息災と五穀豊穣を願うためにお供えされていたが、今では1年を通して食べられているのと同時に、結城市を代表する土産品として知られている。特にここ数年は新型コロナウイルスの流行により、疫病退散の象徴としても再び注目を集めている。
歴史・文化、関連行事
江戸時代末期に疫病が流行した時、当時の領主が疫病の病祓いのため神輿を奉納した際に、民衆に振る舞ったのが始まりと言われている。その後、鎌倉時代から続く結城を代表する夏祭りである健田須賀神社の夏季大祭の日に、各家庭でゆでまんじゅうを作ってお供えし、無病息災と五穀豊穣を願うようになった。蒸していたのでは神輿が来るのに間に合わないため、出来上がりの時間を早めるために釜で茹でて作るようになったという説がある。
製造方法
小麦粉をお湯で溶きながらよく練り、適度な大きさに切り分け餡を包み、たっぷりのお湯で手早く茹でる。茹でることによりもっちりとした食感に仕上がるのが特徴である。現在、和菓子店では一気に蒸し上げる方法で作られることが多く、皮のまとめ方や食感、餡の甘さもそれぞれ異なり、店ごとの個性を楽しむことができる。
保護・継承の取り組み
近年は家庭で作られることが減ったため、和菓子店協力のもと地域の食文化を伝えるために、学校の料理授業でゆでまんじゅうを作る体験学習が実施されている。その他、もっと多くの若者にゆでまんじゅうを食べてもらうために、自治体が中心となり茨城大学や白鵬大学の協力のもと、高校生を対象とした商品開発プロジェクト「高校生による新ゆでまんじゅうプロジェクト」を開催するなど普及活動にも力を入れている。
また、結城市のウェブサイトでは、ゆでまんじゅうを製造販売している和菓子店を紹介する「ゆでまんじゅう食べ歩きマップ」を公開するなど、結城市を訪れた人たちへのPRに努めている。
主な食べ方
現在では、一年中食されている。以前は夏祭りの際に各家庭でゆでまんじゅうを作り、無病息災を願い、お供えされていたが、今では各家庭で作られることも少なくなった。