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高知県

花

山と海に育まれ、独自に進化した高知県の食文化


高知県は、豊かな森林と青い海の国で、この恵まれた自然環境が調和し、豊かで変化に富んだ風土がつくられている。面積は約7,104㎢で四国四県では一番広く、このうち森林面積が83%を占める。温暖多湿な気候のため、足摺岬や室戸岬ではアコウ、ビロウといった亜熱帯植物が自生し、高知平野では早場米が収穫される。また古くから野菜のハウス栽培が行われ、園芸王国でもある。高知県は、大きく分けて平野部・山間部・沿岸部で構成されている。

それぞれの地域で気候や暮らしが異なるが、「おきゃく」文化が根づいていることは共通である。おきゃくとは土佐弁で"宴会"を指し、高知県では神事に祭事、誕生祝いから還暦祝いまで、なにかとおきゃくが催される。

県中央部に広がる高知平野は、物部川、仁淀川の下流部に挟まれた県内最大の平野である。その中でも物部川流域の香長平野では、弥生時代から稲作がおこなわれていたという。土佐藩家老・野中兼山によって水利が整備されてから、一大穀倉地帯へと発展した。
また、山間部と沿岸部に挟まれていることから、山の幸、海の幸も手に入れやすい。

厳寒期は積雪することもある山間部。全長196kmに及ぶ大河、四万十川や「仁淀ブルー」と評される青く澄んだ仁淀川の恩恵を受けて、川の幸が食べられてきた。
東西に長くのび、海の幸を運ぶ黒潮が流れる沿岸部では、古くから漁業が営まれており、メヒカリ、キンメダイ、イサキ、ウツボ、ウルメイワシなど魚種を挙げれば枚挙にいとまがない。なかでも、カツオは全国トップクラスの消費量 を誇っている。

山林を流れる清流に育まれた川の幸と山の幸、そして黒潮が運ぶ多彩な海の幸によって支えられる高知県の食文化。それは、四国山地にへだてられ、近県との交流が少なかったがゆえに独自に進化している。

日の丸

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