奈良県
千年を超える歴史の中で培われてきた、悠久の「日本の味」
日本列島の中央に位置する奈良県は、周囲を山岳に囲まれた内陸県である。飛鳥・奈良時代には都が置かれ、政治・経済・文化の中心地として栄えた。海外との交流も活発で、遣唐使などによって大陸から文化や技術がもたらされ、日本独自の新しい様式に発展させていった。
この地は、寺社仏閣が文化や技術の発展に影響を及ぼしてきた。平安遷都後は、強い勢力をふるう豪族がいなかったため、農民たちは支配されることも少なく、自立的に農業を行い技術を磨いていったと考えられる。
それを裏付けるのが、高い農業技術である。明治20年代末から昭和初期までは、奈良県の米の反当たり収穫量が全国1位を誇っていた。また、昭和初期には、数年単位で稲作と畑作を繰り返す「田畑輪換農法」を確立。水稲の輪換作物として綿や菜種、スイカ、イチゴなどの換金作物を栽培してきた。農業技術の革新にも積極的で、スイカの育種やイチゴの作型開発などは現在の農業技術の礎となっている。
奈良県の伝統食
うちの郷土料理
次世代に伝えたい大切な味
奈良県の郷土料理